2013年7月6日に1日間限定で販売された『クォーターパウンダーゴールドリング』。インパクトのある厚切りベーコンとパイナップルが美味しいハンバーガーだった。単品価格1000円という高価格でありながら、多くの店舗で完売したという。
・嗅覚と味覚を猛烈に支配する
結論からいえば「最初の一口目は食べる前から激ウマ」である。何を言っているか分からないかもしれないが、それは事実だ。『クォーターパウンダーブラックダイヤモンド』をつかみ、かぶりつこうとする。その瞬間「ブワーッ!」とバンズ(パン)から究極ともいえる「濃厚な甘美たる香り」が嗅覚と味覚を猛烈に支配するのだ。
・嗅覚を通して至福のメロディを奏でる
また食べてもいないのに、嗅覚を通して至福のメロディを奏でるのである! ハンバーガーという料理において、バンズがここまで自己主張をして美味しさを伝えてくるとは驚きだ。そして引き込まれる魅力に我慢できず、ガブリと『クォーターパウンダーブラックダイヤモンド』にかぶりつく。
・理解を超えた深淵の「うまさ」が存在
あまりにも濃縮された「超絶たる濃厚バンズ」によって嗅覚と味覚が支配されるなか、今度は舌を通して「ディープかつ危険なトリュフソース」が高貴なウマミを感じさせる。ここでひとつ気がついた。トリュフソースだけでは表現しきれない、理解を超えた深淵の「うまさ」が存在していることに。
・食べる者(侵入者)を魅了する
この『クォーターパウンダーブラックダイヤモンド』には主役が2人いる。そのひとつはバンズであり、確固たる包容力で具を包み、食べる者(侵入者)を魅了する。もうひとつの主人公はトリュフでもチーズでもなく、グリルマッシュルームだ。
・脇役としてマッシュルームを支える
トリュフソースは決して主人公にならない。なぜなら、マッシュルームが持つ「コク」のある特有のウマミを盛り上げる存在がトリュフソースだからであり、固形ではないトリュフは、マッシュルームの持つ食感と「ウマミの貯蔵量」にかなわないのである。よって脇役としてマッシュルームを支えるのがポジションとしてベストなのだ。
・完璧なハンバーガーとはいえない
ここまで絶賛しておきながら、『クォーターパウンダーブラックダイヤモンド』は完璧なハンバーガーとはいえない。筆者(私)はバンズの香りの素晴らしさを堪能しただけで1000円の価値があると感じたが、『クォーターパウンダーゴールドリング』や『クォーターパウンダールビースパーク』と比べて非常にボリュームダウンしている。
・「損した」と感じる人が出てくる?
多くの人が、見た目で「え? これが1000円のハンバーガー? ちょっと損した気がする」と思うかもしれない。実際に食べて美味しかったとしても、食べ終えた後に『クォーターパウンダーゴールドリング』ほどの満腹感はなく、そこを「損した」と感じる人が出てくると予想する。
・「質の密度」の高いハンバーガー
明らかにボリュームダウン。しかし「質の密度」の高いハンバーガーなのは確かであり、ボリューム以外の部分の価値観を感じることができる人にとっては、とても美味しい満足度の高いハンバーガーになると思う。そのあたりをふまえて食べてみてはいかがだろうか?
・美味しく食べるコツ
1. バンズの風味が落ちるのでテイクアウトは向いていない
2. できるだけ早く「一口目」を食べる
3. 食べる瞬間にバンズの香りをかぐと濃厚なウマミのメロディが流れる
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